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懐かしい臭い-その2-

そうする内に獣医がメリーを抱きかかえて、診察室に入ってきました。
メリーは相変わらず苦しそうでした。
獣医はメリーを診察台に優しく降ろし、ポツリと一言、
「ご主人、奥さん、気の毒ですが、手遅れです」
「そんな、調子が悪くなり2日目に連れてきたんですよ」
家内は、獣医に食ってかかった。
私は家内を静止し、
「先生、どういう事ですか?詳しく説明してください」
私は逸る気持ちを押さえて冷静に獣医に問いただした。

「肝臓に癌があり、その癌が全身に転移しています。」
「ここまで症状が進行したら手の施し用がありません」
「先生!メリーはほんの1週間前に元気がなくなり、それが癌であったとは考えられません」
私はつい大きな声で叫んでしまいました。
「1週間前に癌になったのではなく、かなり前から肝臓にあり、それが大きくなり全身に転移したんです」
「かなり前から何らかの兆候はあったと思いますが?」
「お気づきになりませんでしたか?」
「メリーはいつも元気でそのような兆候は一切無く、ほんの1週間前に元気がなくなっり、急に悪くなった
んです」
私は獣医を説得するようにたたみかけた。
「ご主人お気の毒ですが!!」
「メリー!メリー!」
と家内は人前にもかかわらず泣き出し、メリーを抱きしめた。
私も自然に涙が溢れ出てきた。

「先生!どうすればいいのでしょうか?」
私はやっとの思いで獣医に問いかけた。

「このままでは苦しむだけ苦しんで死にますから、安楽死させてやることです」

「そんな!安楽死なんて!メリーがあまりにもかわいそうです」
家内は大声で叫んだ。
「奥さんお気持ちは分かりますが、このままでは、メリーちゃんは苦しんで苦しんで死ぬだけです」
「少しでも早く苦しみから解放させてやるべきですが、どうするかはお二人が決められることです」

「そんな!そんな!メリーがあまりにも可哀想過ぎる」
家内は、行きも絶え絶えのメリーを抱きしめながら嗚咽した。

「お母さん、メリーはもう助からないのなら、少しでも早くこの苦しみから解放させてやろうよ」
「それがメリーのためだし、メリーは恨まないと思う」
「ご覧、本当に苦しそうたよ」
「私もメリーに助かってほしい、でももうダメなら、少しでも早くこの苦しみから解放させてあげよう」
「おかあさん」
私は溢れる涙を拭いながら家内を説得した。

「それがメリーの為なら」
家内はポツリと呟きメリーを抱きしめた。
「先生お願いします」
私は声にならない声で獣医に訴えた。

theme : 犬のいる生活
genre : ペット

tag : 別れ 懐かしい匂い

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