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遠い日の思い出-その2-

ちょうど高校2年の春先、コロがくしゃみをして、目やにを多く出し始め、動きが鈍くなり、屋根に上がることも出来なくなり、小屋の中で寝る日々が続き、食事も殆ど取らなりました。

「お母さん!コロの調子が悪いみたい、僕獣医さんのところに連れて行くから、お金をちょうだい」僕は、自転車の荷台にダンボール箱をしっかりとくくりつけてコロをその中に入れて、母親からもらったお金を
しっかりと握りしめて20分かけて獣医さんのもとに連れていきました。

「先生!コロが数日前から調子が悪いんです、診てください」
僕は獣医さんにコロを見せました。
当時の猫病院は、現在のようなペットブームなどなく、病院は閑散としていて直ぐに診察が始まりました。

「だいぶ弱っているなぁ、注射をしておくから連れて帰りなさい」
獣医さんは注射を1本打ってくれただけでした。
僕は再びコロを自転車の荷台に乗せて帰ってきました。
帰ると母親が、
「どうだったの」
と聞きました。

僕は
「注射をしてもらったからきっと良くなるよ」
と答えながら、コロを自転車の荷台から降ろした。

「コロ早く元気になってねぇ」
僕はコロの頭を撫ぜました、コロはわずかに頭を上げましたが、これを最後に二度と動くことはありませんでした。

「コロ!コロ!ごめんねぇ!もっともっとお前と遊んでいればよかった」
「放ったらかしにしてごめんね!」
「寂しかっただろう、ごめんねぇ」
僕は動かなくなり、すでに冷たくなりかけたコロを抱きしめ嗚咽しました。
「コロは死んだんだよ!」
「これに包んであげなさい」
母親は新品のシーツを私にくれました。
僕は泣きながらコロを真新しい白のシーツにくるみ、ダンボールに丁寧に入れました。
僕はコロが死んだのが未だ信じられませんでした。
母親が市役所に電話して、コロの引取りを頼みました。

2時間後市役所からコロを引き取りに来ました。
「コロ!コロ!行かないで」
僕は泣き叫びました。
「僕!悲しいけれどワンちゃんは、僕達に見守られて、遠い旅に出たんだよ!」
「生き物は何時か死ぬんだよ!それを受け止めることにより、僕は大きくなるんだから、何時までもめそめそしないで、ワンちゃんを送り出してあげなさい」
市役所のおじさんから優しく諭され、僕は涙を拭き拭き、
「はい、わかりました」
とやっと答えることができました。

「それでは連れて帰ります」
市役所のおじさんは車にコロの入ったダンボールを積込み、車を走らせました。
「コロ!コロ!ごめんね、さようなら」
僕は涙で霞む眼をこすりながら何時までも車が過ぎ去るのを見続けました。

次の日から学校から帰ってもコロは、「ワンワン」と吠えながら迎にも来ません。
また小屋の中を覗いてもコロはいません。
屋根の上にもコロはいません。

今までほったらかしにしていたコロがいなくなって、初めてコロの存在がいかに大きかったことがつくづく分かってきました。
「コロ!ごめんねぇ、もっとお前にかまってやっていけばよかった」
きっと相手にされずコロは寂しかったのに違いありません。

数日後近所の人から、家の付近一帯でジステンバーが流行り、殆どのが死んだことを聞かされました。
コロはきっとジステンバーに罹り、獣医さんはコロが助からないと判断し、安楽死の注射をしたんだと思いました。

このように飼いの死に向かい、命のはかなさと命大切さを知ることになりましたが、あまりにも代償が大きくしばらくはコロを相手にせず死なせた罪悪感から立ち直れませんでした。

そしてその後思い出の小屋を壊し、以後を飼うことはありませんでした。

その後コロのことはいつしか忘れ、社会人となり、結婚して二人の子供もでき、子供たちが小学生になった時、
一匹のメスの柴を子供たちに与え、家族で世話をしました。

この犬は、家族の一員として大切に育て、過去に自己が犯した過ちを再度犯さないよう子供たちにも十分注意して愛情を持つて育てていきました。
子供たちも家内も犬の相手をしながら、いつまでもこのような生活が続くと思っていました。

この犬も14年と8ケ月後に家族全員に看取られながら旅立ちました。
犬の死に遭遇した子供たちも悲しみショックであったと思いますが、犬の死により命の儚さと命の大切さを学んで、一段と成長したと自分なりに思っています。

その二人の子供も嫁に行き、今は家には家内と二人となりましたが、数カ月前からメスのビーグル犬を飼い始め、現在はこの犬を家内と共に相手をして、充実した生活を送っています。

犬は人の最大の友で、人の心を癒してくれますが、人は果たして犬の心を癒しているのでしょうか?
人のわがままだけで犬を飼い、犬と接しているのが多いのではないかと、私は思います。
私も自分のわがままから犬に接して、犬の気持ちをくんでやることも出来ず、死んで始めてその大きな存在に気づく過ちを犯しました。
コロには悪いことをしましたが、その後の私の生き物への接し方と自分の子供達へ、犬との正しい接し方が
出来たのもコロのおかげと感謝しています。

家族の一員として飼った犬は、最後まで愛情を持って育てて行くべきです。

私はやはり犬とのつながりは切っても切れないとつくづく思います。


theme : 犬との生活
genre : ペット

tag : 別れ 切なる思い

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